歯科看護師の強み

口腔ケアの専門力
歯科看護師が働く大学病院や口腔外科では抜歯のみではなく、口蓋裂などの治療も含まれているため手術も行われることが多くあります。そのため手術の前後には食べ物を口に入れたり、飲み込んで喉へ送ることも難しくなりますので、患者さんが食事を安全にするための管理や訓練を担当することもあります。そして手術が行われるということで、急変や多くの出血があった場合には歯科衛生士や歯科助手では対応することができませんので、こういった場面で歯科看護師の専門職として知識と技術を使用することでスキルアップをすることができます。
そして口は食事をする上で欠かせない大事な器官をケアすることは健康維持の大きな柱となります。特に高齢化が進むことによって口腔ケアの重要性も増しており、歯科看護師は現在ニーズの高い口腔ケアに関する知識と経験を積むことができます。
効率を意識した治療ができる
特に外来であれば複数の患者さんへの治療が同時に進んでいるため、他の診療科ではなかなか経験することのできない経験をすることができます。そして同時に平行して進む治療の中で、患者さんの口腔内に始まって全身についての状態と治療内容を正確に把握していく力が求められます。
こういった現場に身を置くことで効率を重視した治療を学ぶことができます。待ち時間がある患者さんをフォローしながら治療を進めたり、患者さんの状態を把握しながら待合室の患者さんの状態も把握するなど、同時にしなければ間に合わないような場面にも遭遇します。
接遇力が高まる
また、美容目的の歯科にはサービス業として期待されていることが多いため、患者さんが何を求めているのか、どうなりたいのかといった聞く力が求められることもあります。患者さんのニーズをサーチしながら、実際にそのニーズをかなえるためにはどうすれば良いかといった適切な対応をすることで接遇力を身につけることもできます。
他の疾患領域の知識も身につく
口に関する疾患は他の診療科とは少し異なりますので、治療の内容や過程などから他の疾患領域に関する知識を使用することも珍しくありません。虫歯だけではなく生活習慣病とされる歯周病や、感染症などに関する健康管理につながることも多くあります。特に感染症に関しては唾液や血液に触れることの多い歯科看護師だからこそ、そこから起こり得るような多くの症状を予防していくため専門知識が高くなります。